あまり外に出歩かず、ネットで本を猟渉する一年でしたが、市内のブ○クオフが1店閉店し、それ以外のところもどうしても売れ線以外の書籍は姿を消しています。なかなか厳しい時代になりましたが、古書販売でもネット化が進んでいるのでしょうね。
コミックスはほとんど買わなくなりましたが、今年予約して買ったのは 秋山あゆ子さんの改訂版 こんちゅう稼業です。秋山あゆ子さんは子供之友「くものす親分捕物帳」などほのぼのしたイメージがありますが、この一冊はしっとりと不可思議な世界觀の中でゆったりと遊ばせてもらえる一冊です。しかも、予約で自筆カット入り!
さて、嬉しいというか、ありがたい再発本としては 水俣病に関わる重要な一冊チッソは私であったをあげましょう。ずっと再販が望まれていたのですが、この度文庫化され、お求め安くなりました。 古書市場でも結構高音が付いていた一冊なので、これを機に一人でも多くの方に手にとっていただきたいです。
古書で嬉しかったのが、選ばれた島です。著者の青木恵哉氏は沖縄に最初のハンセン病療養所を作った方で、その自伝がこの本で、オリジナルは愛楽園開演20周年記念に関係者に配布されたもの。私が手に入れたものはその再版で、若干改訂されているようです。オリジナル版と改訂版の両方が収録されたリプリント版もあり、いつかそちらも読んで見たいと思います。
そして、今年からフリーペーパーやリトルプレスも少しずつ集めようかと思い立ちました。というのも、是恒さくら氏のありふれたくじらシリーズと出会ったからです。民俗学とも文化人類学とも少し違ったアプローチは新鮮でした。こうしたまだ見ぬ「新しい視点」との出会いはとても刺激的ですね〜。
さて、来年はどんな本に出会えるか今から楽しみです。それでは皆さん、良いお年を!
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